インドの鋳造

インドでは、仏像などを鋳造で造られています。その制作方法についてのお話。
最も広く使われている方法は、蝋型法と呼ばれている方法です。
まず、これから作る物の、適当な形を粘土で作ります。
その上にミツロウを、作りたい物の厚みだけぬります。
固まったミツロウに、作る物の細部を彫り込んで行きます。
出来上がったら、その上に粘土を薄く何層も塗り重ねてゆきます。
これが、乾燥したら鋳型の完成です。
鋳型を一度加熱して、ミツロウを溶かし出します。
そのミツロウが出た後の隙間に、溶けた金属を流し込んでいきます。
金属が冷えたら、鋳型を踏んだり蹴ったり叩いたり殴ったりしてこわします。
出たきた鋳物を今度は、丁寧に削ったり磨いたりして仕上げます。
こうして、あの美しい仏像が完成します。
後になりましたが、ミツロウは蜂の巣を熱湯で煮たりして取り出したものです。
この方法は、古くは古代エジプトで、銅器を作っていたようです。
また、日本でも薬師寺の薬師三尊などが、この方法で作られています。