ヴィシュヌ神

ヴィシュヌ神はシヴァと並んで最高神ですが、バラモンの頃は多くの太陽の神の一つとされていて、それほど重要な存在ではありませんでした。
ヒンドゥーになり始めた頃から、土着信仰の神々と同一視されるようになり、民衆の広く浸透し始めて最高神の地位を確立していきました。

  

温厚で慈悲深いヴィシュヌ神は、世界が危機に瀕した時に人や動物などに姿を変えてこの世に現れ、それらの危機から救済してくれる優しく頼れる神様。
化身とされているのは、魚(マツヤ)・亀(クールマ)・猪(ヴァラーハ)・矮人(ヴァーナマ)・ラーマ・クリシュナ・ブッダ・カルキなどとされています。

  

ヴィシュヌ神の本来の姿では、アナンタ竜王(蛇)の上で円盤・法螺貝・棍棒・蓮華を持ちます。
円盤は万物を断ち切る恐ろしい武器で、宇宙心の偉大なる力の象徴。 法螺貝は海の悪魔で、これを吹き鳴らすと悪魔が震え上がるとされています。 棍棒は、力と権力の象徴。 蓮華は、再生と創造の象徴とされています。

  

仏教では、那羅延天・毘紐天とされています。