東南アジアのサロン

サロンとは、マレーシア半島からインドネシアにかけて広い範囲で用いられている腰巻布のことです。
語源は袋または鞘を意味するマレー語 SARUNG から来ています。
サロンの形は2つに分けられます。
1つは、長方形の布の両端を縫い合わせて、その中に体を入れあまった部分をひだを取ったり、折り返したりして腰に挟み込んで着用する物。
もう1つは、布を縫い合わせないで、体に巻きつけて着用する物。
又、サロンの素材・模様・着こなしは、国や民俗によってさまざまです。
サロンの特色は、ゆるく巻けば風がとおり涼しく、幾重にもぴったりと巻けば保温にもなり、気温も湿度も高い熱帯の気候に最適な衣服になります。
又、体型にかかわらず好みに応じた着方が出来ます。
巻き方次第でさまざまな形を作るサロンは、布その物の美しさはもちろんの事、巻くという事によって出来るドレープの美しさと、機能性を持ち合わせた衣服であると言えます。