チャクラサンヴァラ(勝楽尊)

チャクラサンヴァラ(勝楽尊)は、ヒンドゥー教のシヴァ神の従者の由来する秘密仏「へールカ」の一種とされています。
また、女性崇拝の影響を強く受けて、多くの場合妃を抱いた姿で表されています。

  

いろいろな姿で表される事がありますが、一番ポピュラーな姿を説明します。
4つの顔に12の腕。黒い色。4つの顔は、それぞれ3つの目。顔の色は、黒・緑・赤・黄。
5本の右腕で金剛杵・太鼓・斧・刀・三叉戟を持ち、5本の左手で鈴・髑髏の付いた棒・頭蓋骨・けんさく・ブラフマー神の頭を持ちます。 生首の首飾りをかけて、足でシヴァ神とカーララートリを踏んでいます。
抱いているのはヴァジュラヴァラーヒー(金剛亥母)です。
この他に、一つの顔に2つの腕で描かれ、金剛杵と鈴を持つチャクラサンヴァラ(勝楽尊)もあります。

  

チャクラサンヴァラ(勝楽尊)は、密教の中で「無上ヨーガ・タントラ」に位置し、骨・皮・地などや性行為など密教の中でタブー視されている要素が多く含まれています。
その為に秘密仏とされていて、チベット密教に置いては最終段階に近い物にしか目にすることが出来ないとされています。